ドローンを飛行させるには、航空法や電波法などさまざまな法律を守る必要があります。
特に人口集中地区や空港周辺など、特定の空域でドローンを飛ばす場合は、国土交通大臣の許可が必要です。
しかし、申請しても不許可になるケースがあるのをご存じでしょうか。この記事では、申請が通らない主な理由や、申請時の注意点を解説します。
申請内容に不備があるケース
申請内容の不備は、不許可になる最も一般的な理由です。例えば、申請書の記載漏れや誤り、添付書類の不足などが挙げられます。
特に、飛行ルート図や機体情報、操縦者の経歴書といった書類は、不備がないか細かくチェックされます。
申請前に必要な書類をすべてそろえ、記載内容に間違いがないか、複数人で確認することが重要です。
些細なミスでも不許可につながる可能性があるため、提出前に時間をかけて見直すようにしましょう。
飛行目的や場所が適切でないケース
ドローンの飛行目的が法令に違反していたり、公共の安全を著しく損なう可能性があったりする場合も不許可になります。
例えば、無許可の撮影やプライバシー侵害につながるような飛行は認められません。
また、飛行場所が他人の私有地の上空であるにもかかわらず、所有者の承諾を得ていない場合も同様です。
申請時には、飛行目的の正当性や公共の安全への配慮を明確に説明する必要があります。
操縦者の技量や経歴が不足しているケース
安全にドローンを操縦する能力がないと判断された場合も、不許可の対象です。具体的には、飛行経験が極端に少なかったり、必要な技能講習を修了していなかったりするケースです。
ドローンスクールの修了証明書や、過去の飛行履歴などを正確に記載し、安全に飛行できることを証明する必要があります。
特に複雑な飛行を行う場合は、高い操縦技術が求められるため、十分な経験を積んでから申請するのが望ましいでしょう。
使用するドローンに問題があるケース
申請に用いるドローンが安全基準を満たしていない場合も不許可の理由になります。
例えば、違法に改造された機体や、プロペラやバッテリーに劣化が見られるなど、安全に飛行できないと判断されるケースなどが該当します。
事前に機体の点検や整備を徹底し、安全に飛行できる状態であることを証明しなければなりません。
国土交通省のHPで公開されている「無人航空機の登録制度」も確認し、適切な機体を選びましょう。
申請時期が遅すぎるケース
申請は、飛行予定日の10開庁日前までに提出するのが原則です。この期間に間に合わない場合、審査が間に合わず、希望日に飛行できない場合があります。
特に年末年始や大型連休を挟む場合は、審査期間が通常よりも長くなる傾向があるので注意が必要です。計画を立てる際は、余裕をもって早めに申請手続きを進めるようにしましょう。
オンライン申請システムを利用すれば、手続きをスムーズに進められるかもしれません。
まとめ
ドローンの飛行許可申請が不許可になる主なケースは、申請内容の不備や飛行目的、操縦者の技量不足などです。
これらはすべて、安全な飛行を確保するための重要なチェック項目です。
申請前に書類をしっかり準備し、飛行計画や安全対策について細かく見直すことが、許可を得るための第一歩となるでしょう。